希望こそ、暴力の連鎖を終わらせる力となる!

アメリカで相次ぐ銃による暴力の悲劇。政治的影響力の大

きいロビー団体の存在などを背景に、おとなたちが銃規制

を進められずにいるなか、負の連鎖を止めるために、若者

たちは声を挙げはじめています。今回紹介するメアリーもそ

のひとりです。(清田)

 

https://www.we.org/stories/girl-spreads-anti-violence-message-in-atlanta/

 

 

メアリー・パット・ヘクターの話を聞いていると、彼女の「アメ

リカの大統領になる」という目標は、単なる豪語ではないと

思えてきます。彼女がこのまま突き進んでいけば、その日

はすぐに訪れるでしょう。

 

19歳のメアリーは、情熱と目的を持って話をしてくれます。

痛ましい思い出について話をしているときでさえです。

 

メアリーは若干11歳で計画した初めての座り込みについて

のエピソードを語ってくれました。メアリーが住むジョージア

州ストーンマウンテンに新しい少年鑑別所が建設されようと

していました。青少年レクリエーションセンターを運営するに

も十分な資金がないにも関わらず、です。それに反対する座

り込みをしました。メアリーは中学校のとき、銃による暴力で

友だちを失ったことをよく思い返します。また、彼女のよく知る

人々も同じようなできごとに影響を受けて育ってきています。

メアリーは反暴力を掲げる自分自身の看板が初めてアトラン

タにできたこと、そしてそれを見て誇りを感じるということを話

してくれました。さらに彼女の活動が町全体に広がるのを目

の当たりにし、その結果として銃による暴力が減少している

ことに満足していることも伝えてくれました。メアリーの話し声

には前向きさと可能性が感じられます。アメリカで最年少立候

補者の一人になろうと、ジョージア州の選挙に立候補しようと

しました。そのときに、周りから、「順番を待つように」と言われ

たということを話していたときにだけ、彼女の声にいら立ちがに

じみ出ていました。

 

メアリーについての話はまだ始まったばかりですが、彼女が

どこから来て、何が途方もない原動力となっているか、メアリ

ーについて本当に理解するには、まず彼女のフルネームを

知る必要があります。

[強くて、前向きな、お金では買うことのできない希望こそ、路上での暴力を終わらせる力となる」

 

「メアリー・パトリシア・クリスタル・アン・ヘクター。4つの名前

があります。それぞれは私の叔母の名前です。」メアリーは

誇らしげに言います。「母親と叔母たちが若者と地域社会に

人生を捧げているのを見てきました。私は名前の中に彼女

たちの人生を持ち、生きています。」

 

母親と叔母の人生を生きているという考えは多くの困難に

ぶつかったときにも、先へ進む力となりました。

 

メアリーが初めて計画した座り込みを例にとってみましょう。

黒人の若者50人が外で寝泊まりをしました。しかしこの座り

込みを取材するメディアはひとつもありませんでした。そんな

状況で、メアリーの友人の多くがやる気をなくした、とメアリーは言います。

 

「友人たちは、『誰もこの座り込みを気に留めてすらいない』

と落胆していました。しかし、私はやる気を失いませんでした

。」メアリーの人生に大きな影響を与えたできごとを話すまえ

に、メアリーはこう教えてくれました。「いつも応援してくれる母

親がいました。小さいときから『何かを思ったなら、何かをしな

さい。あなたにはそれができるのだから。声を挙げることがで

きるのだから。』と教えてくれたのです。」

 

 

 

メアリーの母親は物事がいつも簡単にはいかないだろう、と

いうことも伝えていました。実際に、たいてい簡単ではありま

せんでした。友人のティフィークを失ったときや、両親が殺さ

れていたり、刑務所に入っていたりして、小さい子どもが親

の役割を担わざるをえない状況を何度も目撃したときなど

です。その他にも、友人たちが暴力に巻き込まれたり、妊

娠したりといういつもの罠にはまるのをみたときです。

 

そういうものだから仕方がないと単純に受け入れるのでは

なく、メアリーはそれぞれのできごと事を原動力としました。

アクションを起こす理由にしたのです。メアリーは情熱的に

語ります。「歴史的に、若者は変革の源でした。南アフリカ

であろうが、アメリカ南部の軽食堂であろうが、みんなノー

と言われてもやり続けてきました。進み続けました。お互い

を支え合い、そして変化をもたらしたのです。」

 

アメリカの大統領になるという子どものころの夢も実現させ

るために、メアリーは活動家としての経験を着実に積んでい

ます。このことを、母親とおばさんに感謝しています。

 

「行動を起こし、助けることは私たちがするべきことだといつ

も教えられてきました。この私たちが住む地球に納める家賃

のようなものだと。」

 

(原文記事執筆: ジェシー・ミンツ  翻訳:翻訳チーム 北

澤麻紀 文責:清田健介)