「水が無くなる日」がやってきたら、私たちの暮らしはどうなる?

クレイグとマークのコラムの紹介です。

 

https://www.we.org/we-schools/columns/global-voices/happens-day-zero-comes/

 

ついにやってきた待望の春!しかし、気分ルンルンな気持

ちにそう簡単になれないのも現実かもしれません。ようやく

寒さが去ってくれたかと思えば、急に暑くなるし、春の嵐は

吹き荒れるし、そうかと思えば雨もそんなに降らないので、

野菜や植物も元気よく育たない。梅雨には雨も降らず、夏

には取水制限が発生!そしてそんな中でずっと干ばつが

続いて9月にはダムの貯水率も0%になって、水道の蛇口か

ら水が一滴も出てこないなんてなんていうこともありえるか

もしれませんよ!大変なことになりますよ!!

 

と、本当に起こりそうなこと、そうでもなさそうなことを少し盛

って書いてみましたが、もしいま書いたようなことが本当に

起きたとき、みなさんはどうしますか?

 

実はいま、南アフリカのケープタウンが、そんな「水が無くな

る日」の発生を回避するために悪戦苦闘しているのです。仮

にもしこのような事態になれば、ケープタウンは、世界の主要

都市としては初めて、「水道水が蛇口から出てこない街」にな

ります。で、この話を聞いて考えてしまったんですよ!「もしカ

ナダでこんなこと起こったらどうなるんだろう?」と。。 明らか

に、カナダはそのような事態に対応できる状態にはなってい

ません。

 

「そんなことカナダで起きる訳ないじゃないか!」とツッコミを

入れようとしているみなさん!(もちろんお見通しですよ!) 

確かに、カナダは水の宝庫です。地球上の清水の水源の2

割はこの国に集中しています。しかし、その水源の大半は

農村部に集中しており、そのような水源から都市部に水を

持ってくるのには、莫大な費用がかかってしまいます。また

そのような水源の内、再利用が可能な水は半数以下に留

まっています。五大湖の膨大な量の水中で、毎年できる新

しい水が占める比率は1%以下に留まっています。 それで

も、水の潤いに欠けている多くのアメリカの都市が、五大湖

の水に熱い視線を送っているという現実もあります。

 

カナダの先住民の住居地区の多くは、すでに水の危機に

苦しんでいます。水不足の問題に日々直面し、一向に改

善しない現状にうんざりしています。他のカナダの地域は、

まだ水が無くなる日が目前に迫っているという状況ではあり

ません。しかし、母なる大地は私たちに警告を発し続けてい

ます。バンクーバーはこの3年間大規模な取水制限を毎年

行っていますし、アルバータは記録的な干ばつに苦しんで

います。

 

カナダの都市部で深刻な水不足が起こった場合、どんなこ

とが起こるのでしょうか?もちろん、まだ実際に起きたことが

無い訳ですから、どんなことが起こるか分かる人なんて誰も

いません。それでも、他国の例からヒントを得ることはできる

と思います。

 

ブラジルはカナダと同じように水の豊かな国ですが、2015

年、サンパウロは干ばつに苦しみました。水を確保するた

め、市は一日につき12時間の断水を実施しました。ケープ

タウンでは、「水の無くなる日」が現実となった場合、住民た

ちは、市から配給された給水タンクを指定された場所に行っ

て列に並んで受け取ることになっています。一日の一定の時

間を、給水タンクを受け取りに行くために、犠牲にせざるを得

なくなるのです。

 

財布のヒモも固くならざるを得なくなります。カリフォルニア

では、何年も続いた干ばつの影響で、水道代が以前の倍

になるなどの異常事態になりました。経済的に余裕のある

人たちであれば、ペットボトルの水を買えば良いですし、(価

格が高騰している現状でも問題ないのであれば)家庭用の

給水車でも買えれば良いのですが、(そういうのも手に入り

ます。お金があれば) そうでない人たちは、自治体が実施

する取水制限に頭を悩ませる日々を送りざるを得ません。

水不足の余波として、サンパウロの低所得層の人たちが住

む地域では、女性たちが脱水症状を起こし、尿路感染症が

流行するなどといった健康問題の顕在化が見られています。

 

水不足が、社会の不安定化を招くこともよくあります。インド

では、2016年に干ばつが起こった際、二つの州で共用され

ていた水源の使用権を巡って、両州の州民たちが衝突し、

暴動が発生したこがありました。「カナダ人はおとなしい国

民性だし問題ないよ」と思っている人もいるかもしれません

し、私たちもそう思いたいのですが、私たちが言いたいのは、

「どっかの国で暴動が起きた。カナダは平和だなあ。外国は

怖い。。」というような話ではありません。水の危機は、他の

地域に住む人を敵視するような争いを引き起こす危険性が

あるということです。カナダ人にとって、他の地域に住む人た

ちに敵意を燃やす一大事といえば、アイスホッケーがありま

すが、水不足によって引き起こされる争いに比べれば、アイ

スホッケーチームの勝敗をめぐる地域間の対立なんて、おま

まごとのようなものです。

 

地球各地で、私たちに警鐘を鳴らすできごとが次々起きて

いるにも関わらず、カナダ人たちは未だに「カナダの水は世

界で一番素晴らしい!」と自画自賛し、現状の問題から目を

逸らし続けています。カナダの水の保護政策は他国と比べて

も非常にお粗末であり、世界第二位の水の消費国でありなが

ら、政府は水源がダメになったときの対策の策定が全くできて

いないという現状であるにも関わらず。

 

カナダ政府のみなさん、国としての水政策、そろそろ教えて

くれませんかね?水道から水が出てこないような状態にな

った時に、あたふたしながら対策考えるなんていうのは、絶

対にやめて下さいよ!何かがあってからでは遅いのですか

ら。

 

参考リンク

 

5月にケープタウンで「水が無くなる日」が現実になるかもし

れないという話
 

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/b/020600151/


サンパウロの2015年の水不足

http://www.nikkeyshimbun.jp/2015/150121-61colonia.html


カリフォルニアで深刻となった水不足

https://www.huffingtonpost.jp/2014/02/04/california-drought-effects-500-years_n_4728010.html

インドで起きた水をめぐる暴動

https://www.sankei.com/world/news/160913/wor1609130047-n1.html


おまけ

 

日本の水の現状:日本は水の豊かな国ではあるものの、他

国同様気候変動による水不足のほか、水資源の多くを他国

から輸入しているといった現状もあり、カナダと同様、安泰と

は言い難い状況のようだ。

 

https://sustainablejapan.jp/2014/07/10/water-and-japan/11050