[共感によって切り開かれた私の人生」: ジャーナリスト、アン・カリーのスピーチ全訳

今回は、戦場や被災地など、さまざま現場を取材してきた

アメリカ人ジャーナリスト、アン・カリーのWE Dayでのスピ

ーチをご紹介します!(清田)

 

https://www.we.org/stories/journalist-ann-curry-shares-inspiration-for-her-career-at-we-day-minnesota/

 

みなさん、こんにちは!今日はみなさんに、私がかつて学

校で経験したことをお話できればと思っています。

 

その時、私は学校の先生から、第二次世界大戦中にユダ

ヤ人の人に対して行われた虐殺行為、ホロコーストについ

ての話を聞いていました。その時、私の心の中が、ホロコー

ストで苦しんだ人たちの悲しみや苦しみへの共感であふれ

ていました。誰かの痛み、あるいは苦しみに対して、これほ

ど強い共感の気持ちを持ったのは初めてのことでした。

 

この時に抱いた共感は、いまでも私の心の中で湧き上り続

けています。その気持ちと向き合おうと決めたことが、私の

人生の行く末を決定づけることになりました。その時から、

私の人生は、人のために立ち上がることのできる、善き人

になるための道を探す旅となったのです。

 

私の秘密をみなさんに教えます。それは、私がこれまでジャ

ーナリストとしてやってきた仕事の全てが、私の想いを実践

する過程となっていたということです。私が伝えることで、少

なくとも世界の人たちは真実を知ることができる。そうすれば、

ホロコーストの人たちのように、沈黙に苦しむことはありません。

少しでも多くの人たちを沈黙から解放していきたい、私はそう思っ

てこの仕事をしてきました。

 

以前、ホロコーストの生存者であるエリ・ヴィーゼルにインタ

ビューをしたことがあります。彼は、収容所で亡くなったユダ

ヤ人たちの声を代弁する存在となっていました。アウシュヴ

ィッに収容された時、彼は15歳でした。

 

私はヴィーゼルに、『なぜダルフールでの大虐殺を公然と非

難する活動を行っているのですか?』と尋ねました。すると、

『私たちがそういう状況だった時、誰にも助けてもらえません

でしたからね。』と彼は言ったのです。

 

その言葉から、私は、『苦しみの当事者になるということは、

その後の苦しみからは一切解放される特権を与えられると

いうことではない』ということを学びました。むしろ、その苦し

みを抱えて生きていかなければならないという現実があるの

だということを学んだのです。その苦しみを抱えながらもでき

ること、それはさらなる苦しみをこの世に産ませないというこ

とです。それは、今を生きる私たちにも課せられた道義的責

任です。その道義的責任に突き動かされた人たちが、沈黙

を選ばずに立ち上がってきたことで、いつの時代も世界を変

えてきたのです。(奴隷解放運動に尽力した)ハリエット・タブ

マン、マハトマ・ガンディー、(ナチスと闘ったポーランド人) ヴ

ィトルト・ピレツキ、(ジャーナリストの) ルース・グルーバー、マ

ーティン・ルーサー・キング、ネルソン・マンデラ、そしてマザ

ー・テレサ、彼らはみんな、立ち上がったのです。

 

今ここに挙げた名前を知らない人もいるかもしれませんが、

今挙げた人たちは、検索すれば一瞬で情報が出てくる人た

ちばかりです。ですが、世界には数えきれないほど、他者の

ために立ち上がっている大勢の人たちがいます。検索して

も情報は出てこないかもしれませんが、大小問わず多くの

人たちが日々変化を起こしています。私のプロデューサ、

私自身、そしてみなさんもその一人なのです。

 

みなさんが日々抱いている共感こそが、みなさんの羅針盤

となり、想像もつかないような人生へと導いてくれるでしょう。

私自身が、そのようにこれまでの人生を導かれてきました。そ

んな風に歩んできた私のこれまでの人生に、悔いはありませ

ん。さあ、次はみなさんがそれをつかみに行く番ですよ!