誰もがありのままに自分らしく堂々と生きられる社会の実現を目指して

人は誰もが様々な困難を抱えて生きています。

今回ご紹介する若者は、自分自身の困難と向き合う中で、人を思いやれる社会をつくりたいと思うようになりました。(清田)

https://www.we.org/en-CA/we-stories/local-impact/youth-spreads-positivity-self-acceptance

 

 

ジーク・サンプターイバラが部屋に入ると、まるで部屋中がパッと明かりを灯したように明るくなりました。

彼は自然に笑い、話しながら会話の中に入ってきます。まるで、生まれた時からの知り合いのようです。ですが、その気さくさの裏には、何年にも渡る悲しみ、喪失、そして恥との戦いがあったのです。

 

 2年生にして学校の WE (フリー・ザ・チルドレン)Club の副会長、こころの健康と自己肯定感の大切さを広める活動をしているジークにとって、彼自身の生い立ちはいまの原動力となっているのです。
 

ジークには、はみ出し者である気持ちがよく理解できます。小学3年生の時、両親が離婚し、自分を派手な格好で表現していた時期もありましたが、彼自身自分がどうしたいのかわかりませんでした。

「自分自身が何者なのか、考えることを避けていました」
 
 また、彼は高校生からもいじめの標的にされました。

彼らは放課後、彼を追い詰めジークの名前を叫びながら嫌がらせをし、彼の荷物を車の行き交う車道に投げ捨てました。

彼は通行する車をかいくぐって荷物を取りに行かなければなりませんでした。
 
「最も辛いことは彼らによるいじめではなく、誰も助けてくれないという現実でした」ジークは思い起こします。「自分なんて価値のない人間だと思うようになりました。決してそんなことはあってはならないのに」
 
 ある時、仲の良かった家族の一員が亡くなり、ジークは意気消沈し、うつ状態になりました。

彼の両親はその深い悲しみ、アイデンティティーへの葛藤を乗り越えるため、ジークをあるセラピストに引き合わせます。
 
「僕は自分の殻に閉じこもっていました」彼は言います。「自分が誰なのか、人生において何がしたいのか、見つけ出す必要がありました」
 
 その年、社会復帰への過程を経て、ジークはゲイであることを家族と友人に打ち明けました。また、学校の WE Club のメンバーになり、周りと仲間意識を持ち始めることができたのもこの頃でした。

 

 


 

 

「これが僕の本当にしたかったことだと気づきました。人助けです」「僕にはこの人生がある。ちゃんと生きないともったいないですよ」
 
 このクラブを通して WE Volunteer Now のような啓発活動に参加し、彼は人助けへの情熱を育み続けています。

The Allstate Foundation 主催のその活動は、生徒たちが集い、奉仕活動を通して地域社会の様々な問題の原因となるもの、そしてそれを変えていく力を身に付けることを後押ししています。
 
「WE Volunteer Now は地域社会に変化をもたらしたい僕たちに、様々な活動やサポートを提供してくれます」
 
 例えば、「積極的思考への変化」。ジークは学校で、勇気、尊重、愛、受容などの姿勢を奨励するポスターを作成しました。
 
 ジークは思いやりや感情を共有することを受け入れるという選択をした今、家族、友人そして地域社会との間にできた確かな関係を、とても信頼しています。
 
 将来には、カリフォルニア大学サンタクルーズ校でメディア通信技術を学び、新たに手に入れるであろう経験をさらに人々に届けることを目指しています。
 
 「僕の夢は色々な場所を旅し、自分の経験を語ることで人々を触発し、助けとなることです」彼は言います。「僕にとって、やりたい事をやるときに背中を押してくれるこの大きな団体と、この環境があることはとても素晴らしいことだと思っています」

 

(原文記事執筆: CHINELO ONWUALU 翻訳:翻訳チーム 沖野圭真  文責:清田健介)