2018年に、あなたが旅に出るべき5つの理由

2018年も始まってもうすぐ一カ月!今年はぜひ旅に出てみ

ませんか?今回は、5人の旅人が、旅の魅力、旅が彼らの

人生にもたらしたインパクトについて語ってくれています。あ

なたも旅で今年は人生変えてみませんか?(清田)

https://www.we.org/stories/5-reasons-travel-2018/

 

 

 

私はもう完全に息切れの状態でした。走れば走るほど、靴

も泥まみれになってしまって。でも、そんなこと気にしている

余裕もありませんでした。50メートル先にいるリレーパートナ

ーを目指して必死でしたから。リレー選手の一員として、ナイ

ロビからナイバジャまでをなんとか走り抜きました。正直、決して力

強い走りではなく、可もなく不可もなくという感じの結果でした。それ

でも、大地溝帯を初めて走った初心者だったということを考えれば、

まずまずの結果だったんじゃないかなと思っています。

 

いきなりリレーの感想を書きましたが、そもそも、20代前半

のカナダ人の普通の女の子だった私が、なぜリレーに参加

したのか、疑問に思う方もいるかと思います。

 

と、自分で書いておいてこんなこと言うのも難なんですけど、

この質問に一言で答えるというのはなかなか難しいんですよ!

ケニアの村で、アカシアの樹と古民家に見守られながら、自分

探しをしていた、若かりし日々までさかのぼらなくちゃいけない

のです。でも、私がなぜケニアでリレーに参加したのか、そして

なぜ旅を愛しているのかを説明するには、その時のことをお話

するのが一番だと思っています。

 

その当時のことを思い返すと頭に浮かんでくるのは、出会

ったケニア人の友達のこと(喧嘩もしたし、夢も語り合いま

した)です。考え方が何もかも違っていて、言い返してやろうかと思うこと

もありましたが、その違いが大きすぎて、その違う部分を理解したいとい

う好奇心の方が大きくなってしまって、細かいことなんかどうでもよくなっ

てしまうのです。とにかく驚くことばかりだったのですが、その驚きの積み

重ねが、いつの間にか「かげがえのない場所での、かけがえのない思い出」

になっていったのです。

 

この驚きに満ちた、私の視野を広げてくれた体験は、いま

の私の人生を、日々輝かしいものにしてくれるきっかけを

与えてくれえました。いま、私のパスポートに押されるスタ

ンプの数は、日に日に増え続けています。そんな人生を送

るきっかけをくれたのが、17歳の時に参加した、フリー・ザ・

チルドレンのケニアへのスタディーツアーだったのです。(そ

の時がケニアへの初訪問でした)それから10年以上経った

いま、私が訪問した国の数は、30か国以上になりました。

 

WE(フリー・ザ・チルドレン)で働いていくなかで、目的を持

った旅(文化交流、人との出会い、ボランティアなど)は、多

くのものをもたらしてくれるということを知りました。WEのス

タディーツアーの大きな特徴は、ファシリテーターの存在で

す。(私自身、このブログのライターとして配属されるまで、

長年ファシリテーターをしていました。) ファシリテーターは、

スタディーツアーの参加者に同行し、全てを参加者と共に体

験します。初参加者や常連組を問わず、参加者全員が、旅

を通じて世界を広げることができるようになるためのサポー

トをしています。

 

ようやく本題に入ってきたところですが、私自身の話はこれで

おしまい!ここからは、WEの5人の仲間たち(それも全員筋金

入りの旅マニア!) から、旅がどのように彼らの人生を変えた

か、そしてなぜ2018年になっても、探求心にあふれた旅人とし

ての人生を歩み続けていくのかを聞いていきたいと思います!

 

視野を広げ、自分の今後歩むべき道を考えるきっかけを与

えてくれる

 

突然ですが、もしゾンビが世界を征服して、世界の終わりが

本当にやってきたら、みなさんはどうしますか?私は、あん

まり心配はしていません。すごく頼りになる人に助けてもら

おうと思っているからです!(笑) その頼りになる人物こそ

が、ドウェイン・テイラーです!ドウェインとは、ドミニカ共和

国でのスタディーツアーのファシリテーターのオリエンテー

ションで出会いました。参加者の到着前に、ファシリテータ

ー同士でご飯を食べに行くことになり、ドウェインを宿泊先

のホテルまで迎えにいったところ、彼はサバイバルキット(

ロープ、コンパス、緊急処置のための医療用品、他にもあ

ったけど長くなるので以下略)を首にぶら下げて現れたの

です。まさに準備万端といった感じでした。(笑)

 

このような性格が、ドウェインを素晴らしいファシリテーター

にしています。ドウェインが最初は弁護士を目指していたと

聞いた時も、「ドウェインらしいな」と思いました。彼が進路を

変えたのは、グアテマラでボランティアを行う団体のスタディ

ーツアーに参加したことがきっかけでした。「国際支援のよう

な現場で、自分のきちょうめんな性格を活かしたい」という想

いを抱いたことに気付かされたといいます。「社会の役に立

つ人間になるために自分は何をすべきが、考え方が180度

変わりました。」ドウェインは、グアテマラ北部の農村で暮ら

した日々をふりかえりながらこう語ります。「支援するとはど

ういうことなのか、人を支援する、寄り添った支援を行ってい

く、人々の人生に変化をもたらしていくのはどういうことかなど、

これらの考え方すべてが180度変わりました。」

 

「旅は私の人生になくてはならないものです。私を成長させてくれるものであり、私を成長させてくれるもの。そして私に情熱を与えてくれるもの。それこそが旅です。」(ドウェイン・テイラー)

 

このスタディーツアーから帰国後、ドウェインは大学での専

攻を法律から国際支援/NPOリーダーシップ論に変更しま

す。そんな中で、再びスタディーツアーへの参加を決意し

ます。そのスタディーツアーこそ、フリー・ザ・チルドレンの

スタディーツアーだったのです。

 

このスタディーツアーをきっかけに、ドウェインはNPO業界

で働く意思を固めます。現在、ドウェインは社会を変えたい

という想いを持つ若者や学校が、アクションをできるように

するための支援を行っています。先日、ファシリテーターと

しての二度目のスタディーツアーを終えて、インドから帰国

してきたばかりです。スタディーツアーの現場でも、ドウェイ

ンは若者たちが将来への希望を見つけことができるように

なるための支援を行っています。かつての自分のように、

若者がスタディーツアーで夢や希望を見出すことができるようにと願いながら。。

 

自分の殻を破る機会になる

 

アランナ・フォードは「旅っ子」を自称しますが、生まれつき

の「生粋の旅っ子」という訳ではありませんでした。

 

カナダの田舎町で育った17歳のアランナにとって、地元

を離れてフリー・ザ・チルドレンのケニアのスタディーツア

ーに参加することは、とても勇気のいる決断でした。しか

し、アランナはその大きな一歩を踏み出す必要があると

感じていました。そのきっかけとなったのは、WEの創設

者であるクレイグ・キールバーガー、そして元少年兵の

ミシェル・チクワニネの講演を聞きに行ったことでした。

 

「クレイグの講演を聞きに行くまで、私はクレイグがどういう

人なのか全く知りませんでした。」アランナは正直に話してく

れました。「クレイグの話もすごかったんですけど、ミシェル・

チクワニネの話にもすごく驚きました。少年兵についてまった

く知らなかったんです。」

講演をきっかけに、アランナと3人の友人は、貧困をはじめ

とする世界の格差の問題に関心を持つようになりました。

アランナたちは、ケニアでの学校建設のために、1万ドル

の資金を調達することにしました。その後、アランナの友

人が、「自分たち自身でケニアに行くために旅費を集めて

みないか」という提案をしてきました。アランナはこの提案

に賛成しました。

 

「地元を離れてケニアに行くことが、私にどんなインパクト

をもたらしてくれるのか想像もつきませんでした。物凄く緊

張しました。ケニアへの旅は、思いやりを持つことの大切

さを教えてくれました。いろんな人がいるということを教え

てくれました。最も大きな学びは、『私には知らないことが

本当にたくさんある』ということに気づいたことでした。」

「実際に旅に出る前は、何が待っているか想像もつきませんでした。物凄く緊張していました。でも行ってみたら素晴らしい経験になりました。世界の見方が完全に変わりました。たくさんのことを教えてくれた経験でした。」(アランナ・フォード)

 

この経験をきっかけに、アランナはケニアのスタディーツアー

のファシリテーターに志願しました。アランナがファシリテータ

ーに応募したことを、地元の人たちはとても驚いていたという

ことを、アランナは率直に話してくれました。「私はバリバリの

インドア派でした。人前で話すことも嫌いでしたし、大勢の人

と過ごすのも嫌いでした。」スタディーツアーでアランナに出

会った人には、そんなアランナの姿は想像もできないと思います。
 

「ケニアでの自立支援プログラムに、私は心を奪われてしま

いました。私は日記に『ケニアでWEのスタッフとして一~二年

働いて、スタディーツアーの舵取りをしたい』と書きました。

そして、その夢が叶ったんです。」

 

行けばいくほど成長する

 

ジョアンナ・リンは、ニカラグアの El Trapiche村に初めて行

った時のことを忘れることができません。「村で最初の学校

の着工式に出席したんです。それから何度か村を訪ねてい

ますが、新しい教室が建てられていたり、清潔な水を確保す

るための支援事業が始まったりするのを見るのは、そして何

より、子どもたちの成長を見るのはとても嬉しいです。変化が

ホントに起こっているのだと肌で感じます」と語るジョアンナ。

 

学校を卒業した生徒の中には、WEが支援する村の女性グ

ループに入り、安定的な生計を立てている女性もいます。

初めて行った時にはとても幼かった子が、私が支援した

学校に入学する年齢になったと聞くとホントにびっくりしま

すよ。時が経つのは早いですよね。。」

 

「旅をすると、いつも心に刺さるような何かを体験できます。だから旅はやめられないんです。」(ジョアンナ・リン)

 

ジョアンナはニカラグアのスタディーツアーのファシリテーター

を、2012年以来3回担当しています。5か国の支援地域でファ

シリテーターを務め、スタッフとしてスタディーツアーや支援地域の変化を見てきました。

 

海外の支援地域の発展を見ていくなかで、ジョアンナ自身

も、ファシリテーターとして、そして人として成長していきま

した。ファシリテーターとして、中国に9か月間派遣された

時のことを、例に挙げこう語ります。「私の祖父母は中国

人なのですが、私はそれまで一度も中国に行ったことが

ありませんでした。それでも北京に行った時、文化面で強

いつながりを感じ、中国は自分のルーツの一部だと強く感

じました。興味深い経験でしたね。」

ジョアンナは旅を通じて自分への理解を深め、自信をつけ、

自分の強みを見つけ、人とのつながりを強めてきたといいます。

「旅を繰り返すことがもたらす力を、過小評価するべきではな

いと思います。」

 

一生の宝になる出会いがある

 

ライアン・カーンは、一週間でエクアドルに惚れ込んでしまい

ましたが、旅とは、それ以前からラブラブの関係でした。

 

アメリカの中西部出身の野球少年だったライアンは、いまで

は仕事、そして家族旅行でアマゾンを度々訪れるようになり

ました。そのきっかけをつくったのは家族でした。

 

野球漬けの大学生だったライアンは、何か新しいことをはじ

めたいと思っていた矢先に、2011年に祖母からフリー・ザ・チ

ルドレンを紹介されました。そして、ケニアのスタディーツアー

に、ジュニアファシリテーターとして参加します。

 

「団体の事業への取り組み方に惚れ込んでしまいました。

持続可能性を重視する方針、社会的正義を追及していく姿

勢、とにかく惚れ込んでしまったんですよ。」とライアンは言

います。ジュニアファシリテーターから正規のファシリテータ

ーにあっという間に昇格したライアンは、旅人としてのキャリ

アを積んでいきました。

 

団体の活動の背後には、いつも私たちを震え立たせてくれ

る人たちがいます。国際支援事業を運営してくれているスタ

ッフ、慣れた地元を離れて、勇気を振り絞ってスタディーツア

ーに参加してくれる若者たち、スタディーツアーは、そんな勇

気ある人たちが交わりを持つ場なのです。交わった人々はお

互いに視野が広がり、スタッフやスタディーツアーの参加者は

絆を深めていきます。

 


 

[1週間くらいで、ここが大好きだって気づけました。アマゾンのジャングルで自分らしくいられたんです。大勢の人に囲まれてるけど、みんなもう自分の家族みたいだなって思って。」(ライアン・カーン)

 

エクアドルのスタディーツアーにファシリテーターとして参加

したライアンにとってのかけがえのない出会いは、アマゾン

のエクアドル人スタッフのMinga Lodgeとの出会いでした。

「他にも、多くの同じ目標や同じ考え方、同じ志を持ってい

る人たちに出会いました。そんなふうにしているなかでエク

アドルに恋に落ちて、居心地が本当に良い場所になってい

きました。」とライアンは語ります。

 

友人や同僚と家族同然の関係を築いたライアンは、自身

の両親と祖母をナポ川のスタディーツアーに招きます。こ

の経験を通じ、ライアンの家族も、息子であるライアンと同

じように視野が広がったといいます。「異なる文化を持った

人たちと出会い時間を過ごすことで、私の世界観、世界中

の異なる文化を見る眼は大きく変わりました。旅をすること

は、私たち自身、そして私たちが住む世界を理解するため

に、とても大事なことだと思っています。」ライアンはそう語ります。

 

旅という体験から学べることがある

 

ジュリー・パッケトは、いろいろな場所でフランス語を教えて

います。モントリオールの教室でだったり、中国の万里の長

城で生徒たちと一緒に歩いている時だったり、ドミニカ共和

国の海岸でカイトサーフィンをしている時だったり。旅を心か

ら愛するジュリーは、2013年以来、定期的にスタディーツア

ーのファシリテーターを担当しています。教師として教室で

教えている一方で、旅は大事なことを学べる絶好の機会だ

ということもよく知っています。ジュリーにとって、旅は自分

自身について、そして自分の目の前に広がっている世界に

ついて学ぶ、貴重な機会です。

 

旅を続ければ続けるほど、ジュリーの知的好奇心は高まって

いきます。「もっとたくさんのことを学びたい、たくさんのことに

挑戦したいと思わせてくれるんです。また、旅をすると謙虚な

気持ちを持てます。世界について本当に知らないことだらけ

だということに気づかせてくれるからです。もっと勉強したい

な、もっと他の人にも勉強してもらって、世界を一緒に良くし

ていきたいなと思わせてくれます。」

 

「私は本を読むだけでなく、いろんな国の人から話を聞いたり、意見を聞いて学び、自分の意見を形成していきます。自分自身の眼で見て学ぶことこそ、本当の教育なのですから。」(ジュリー・パケット)

ジュリーは、十代の頃、初めての海外旅行でスペインに行

き、スペイン語に魅了されました。そして大学進学後第二外

国語でスペイン語を取りました。20代のはじめのころ、ただ

の観光旅行ではなく、何か意義のある旅をしたいと考えた

ジュリーは、フリー・ザ・チルドレンのスタディーツアーを知

り、「これはぴったりだ!」というふうに感じます。

 

ジュリーがこれまで訪れた国の中で、最も良い先生だった

と感じている国はインドです。インドはジュリーがファシリテ

ーターデビューを果たした国でもあります。20人の十代の

若者を引率して、彼らと共に、これまで知らなかったインド

の文化を体感しました。カースト制度の下で暮らす当事者

にも話を聞き、インドの問題を肌で感じ学びました。この時、

ジュリーは旅をすることの大事さを痛感したのです。

 

この経験をきっかけに、ジュリーは「世界こそ真の教室だ」

という熱い想いを持つ教師になります。ジュリーに言わせ

れば、「ノー・トラベル、ノー・ライフ!」だそうです。「一度海

外の文化や料理、言葉に触れる経験をしたら、それはもう

病みつきになっちゃいますよね!」

 

旅とは、ジュリーにとって人生そのものなのです。旅を通じ

て多くの素晴らしい人たちと出会い、フランス語のミニレッ

スンをやり続けています。そして視野を広げ続けています。

ジュリーが生徒となる授業は、いつも旅の荷物の準備が終

わった瞬間から、始まっているのです!


(原文記事執筆:ワンダ・オブライエン)  


「私たちは、共に歩むことで、より強くなれる」;潘基文前国連事務総長、スピーチ全訳

今年最後の、「世界のWEニュース」は、今年のWE Dayトロントに登壇した、潘基文前国連事務総長のスピーチを

ご紹介します!(清田)

https://www.facebook.com/WEmovement/videos/1713174108753082/

 

 

こんにちは、WE Dayにお越しのみなさん。

 

わくわくする日です。
 

あなた達のような、こんなに多くのやる気ある若者たちと同

じ空間にいられることをとても光栄に思います。

 

あなた方は今日、強い信念があってこの場にいます。変化

を望む強い気持ちと具体的なアクションプランを通じて、こ

の世界をより良くしたい、自分たちにもそれができるという

原動力です。

その通りです。できるだけではありません、私たちはやり続

けるのです。

 

今日私がここでスピーチをさせていただく機会をいただいた

ことに対し、トロント市民のみなさんにも感謝いたします。

 

トロントは特別な国際都市です。地域レベルで数多くの市

民が活躍しています。
 

トロント市の美しさ、多様性、寒さの厳しい真冬でさえもとに

かく活気あふれる驚くべき力。これらは賞賛に値します。

 

ここでWE DayとWEチャリティーの創設者であるクレイグと

マーク・キールバーガーに私の敬意を表させてください。あ

なた方のような多くの若者をまきこみ、積極的に行動を起こ

させ、今日のような楽しいイベントを開催させている、二人の

絶え間ない努力や偉大なリーダーシップはとても素晴らしい

ものです。
 

二人は偉大な人間であり、偉大なリーダーではありませんか。

 

また、ジャスティン・トルドー首相にも本当に感謝をしています。
 

ジャスティンは私の友人の一人でもあり、偉大なリーダー

でもあります。
若者と女性のエンパワーメントを国内外で推し進めている

真の立役者です。

 

彼は現在気候変動に対する活動の世界的なリーダーでも

あります。これはとても重要です。

 

気候変動は私たちの時代を象徴する問題となっています。


国連事務総長として私は次の2点に気づきました。
 

国や国連、経済界、またあなた達のような若者を含めて、

国際的社会がともに一緒になって行動を起こす必要があ

ること。貴重なこの地球を守るために考え方や行動を変え

る必要があるということです。
 

あなた達はできますか?

地球の気候は変動しつづけています。私たちは最高の科

学技術を持ち、その変化を正確に知ることができます。
 

しかし、実際にその変化を自分自身で見ることは、科学レ

ポートを読むことよりも、いかに今起こっている問題が厳し

いものかを教えてくれます。

 

国連で事務総長として働いていたころ、氷河の先端が溶け

て、北極圏と南極で海面が上昇するのを目の当たりにしました。

 

中央アジアでアラル海の水位が、西アフリカでチャド湖の水

位が劇的に減るのも目の当たりにしました。いずれもかつて

は世界で最も大きい湖だったのです。これらは自然破壊と灌

漑政策の失敗によるものです。

 

またこの数ヶ月間で、カナダ西部からアメリカの広範囲に及

ぶ壊滅的な火事があり、数十万人に多大な影響を与えまし

た。また、史上最大級の威力を持つ2つのハリケーンが到来し、

カリブ海やメキシコ湾周辺の数百万もの人々から家を奪い、事実

上その島全体を住めなくしてしまいました。

 

気候変動はもはや単なる環境問題ではありません。
 

私たち地域社会や生活への安全に対す

る脅威です。なぜなら貧困や飢えに苦しむ人が増え、

移住を余儀なくされています。それだけでなく、

今ある問題をさらに困難にし、その結果状況が

不安定になり、対立が起こっています。

 

その一方で、確かに希望もあります。これらの地球に対す

る脅威に立ち向かうための実際の行動計画があります。気

候変動に関するパリ協定です。

 

これは私の国連事務総長としての誇れる業績の一つです。

196の国と地域により署名され、前回の会議で発効となりま

した。パリ協定ではかなり高い目標を定めています。けれど

もそれは実現可能な目標です。気温の上昇を抑え、温室効

果ガスの排出を抑制します。まず第一に気候変動に配慮し

た開発です。

同時に、あなた達のような若者の取り組みは今後も確実に

必要なものです。このようなイベントを開き、若者たちが集ま

る場所を作り出します。

 

WE Day トロントにお越しのみなさん。いくつかお願いがあ

ります。
 

気候変動の問題に率先して取り組んでほしいのです。なぜ

ならあなた達の未来に直結しているからです。

 

この活動や学習、リーダーシップ、未来の市民として約束を

実現させていくことに取り組みつづけてほしいのです。この

活動によって、今日、この場にいる私たちが心から一体化

しているのです。

 

貴重な天然資源に気を配ってほしいのです。どのように使

われていて、またどうすれば持続可能なのか、考えてほし

いのです。

また、この活動の重要性を友だち、お父さん、お母さん、先

生、その他の人に広めていってほしいのです。

 

気候変動が自分たちや近所、あなたの町や国にとってどん

な意味があるかだけではなく、世界中の友人にとってどんな

意味があるかと考えてほしいのです。

 

親愛なるみなさん、あなたたちがひとつになり、未来のチェ

ンジメーカーになってください。

 

私たちは、共に歩むことで、より強くなれるのですから。

 

明日のリーダー、未来のリーダーであるあなた達を頼りにし

ています。
 

ありがとうございました。これからも頑張って下さい!

 

(翻訳:翻訳チーム  北澤麻紀 文責:清田健介)

 

潘基文前国連事務総長(画像引用元URL https://www.we.org/stories/mary-robinson-ban-ki-moon-and-andrew-young-speak-at-we-day-un/

 


「闘病中の子どもたちの力になりたい!」困難な中であっても、希望の灯をともそうとしている若者のストーリー

今回は、子ども病院を支援する取り組みを行っている学校

と、そのきっかけをつくった生徒キャロライン・ミエズバを

ご紹介します!(清田)

 

https://www.we.org/stories/teenager-turns-tragedy-opportunity-better-lives-others/

 

17歳のキャロライン・ミエズバは前の学期にキャメル高校の

WE Schoolクラブ(海外の学校のフリー・ザ・チルドレンのクラ

ブ)と協力し、サンフランシスコファミリーハウスのために、3,3

00個の生活用品(せっけんや歯磨き粉などの洗面用具)を集

めました。サンフランシスコファミリーハウスは、カリフォルニ

ア大学サンフランシスコ校にあるベニオフ子ども病院で治療

を受けている子どもたちの家族に、族に宿泊施設を提供した

り、精神的な面で支援をしたりするNPO団体です。

 

キャメル高校のWE Schoolクラブは以前チャリティーで缶詰

やおもちゃを集めたことはありましたが、これほど大規模な

寄付を募った活動は初めてでした。キャロラインは、夏休み

にファミリーハウスでインターンシップを行ったことをきっかけに、

ファミリーハウスに強い想いを抱くようになりました。そしてほかの

部員たちも、キャロラインの熱い想いに突き動かされたのです。

 

教員でキャロラインを指導するレイ・キャンベラは「キャロラ

インはまさに自分の考えを行動に移せる人でした。」と言い

ます。レイは去年のサンノゼでのWE Dayに参加した生徒た

ちの熱い想いに応えて、クラブを立ち上げていました。

 

キャロラインのリーダーシップはWE Schoolクラブの中でも

特別で、その理由は高校生のキャロラインが、これまでに

も地域に前向きな変化を起こす活動をしてきたからだとレイは言います。
「大学進学後に素晴らしい活動をしている生徒はたくさんいます。ただ、高

2の終わりごろの時期から、少しだけでもそういうことを行い仲間たちに報

告してくれたらもっと意義があるだろうと思うのです。それはたくさんの子

どもたちに影響を与えますからね。」

 

キャロラインが、このような活動に熱心な理由の一つに、彼

女の家庭環境があります。一番小さないとこを肺がんで亡く

し、ポーランドにいる7歳のいとこは嚢胞性線維症と闘ってい

ます。そのような環境で育ったキャロラインは、子どもの病気

によって家族が疲れ果てていく様子を目の当たりにし、生きて

いく中でその苦悩に直面していたのです。

 

キャロラインは当たり前のようにファミリーハウスでボランテ

ィアをしようと思いました。去年の夏にファミリーハウスに連

絡を取り、初めての住み込みのインターン生となりました。

 

 

 

キャロラインは当時を振り返りこう言います。「ファミリーハウ

スは、私の住んでいるビッグ・サーという小さな町から3時間

も海岸線を下ったところにありました。今まで大きな町に住ん

だこともなければ両親と離れて暮らしたこともなかったので、

初日は不安でいっぱいでした。それに、ファミリーハウスにいるご家族

の皆様が私を受け入れてくれるかどうかとても心配でした。」

 

しかし彼女はその不安もすぐに乗り越え、2日目にはボラン

ティアとして初めて受付の仕事を任されました。自分の生活

費を稼ぐために、そしてファミリーハウスの家族を全力で支

援するために、夜の11時まで働く日もありました。

 

遠方からやってくる家族に出会うと、キャロラインは自分た

ち家族のポーランドでの経験を思い出しました。いとこの治

療のために時には車で病院まで5時間もかけ、シャワーもで

きず車の中で寝ることさえありました。

 

そんな経験があったキャロラインは、すべての家族の気持

ちに寄り添いました。ある家族が1週間着ていた服のままヘ

リコプターで到着し申し訳なさそうにしていても、キャロライン

はそんな気持ちを吹き飛ばすように、力強くそしてあたたかく迎えたのです。

特にキャロラインの心に残っているのあるはチベットの女の

子です。彼女は治療のために家族でアメリカにやってきまし

た。まだ英語も話せないので言葉でやり取りをすることはで

きませんでしたが、体を使って気持ちをキャロラインに伝え

ていました。一緒に塗り絵をしたいときも、その女の子はキ

ャロラインの小指を握り続けました。

 

 

 

「その女の子はいつも私をつかんで『一緒に遊ぼう』って。

話はできなくても、できるだけたくさん一緒にいてほしいと思ってくれ

ていることがすごく嬉しかったんです。」とキャロラインは言います。

 

そして、女の子や家族と一緒にいたいという思いはキャロ

ラインも同じでした。しかし、5週間がすぎ、キャロラインは

新学期には学校に戻らなくてはなりませんでした。

 

キャロラインはビッグ・サーに戻るとWE Schoolクラブに、サ

ンフランシスコで出会った家族を支援するために、一緒に活

動させて欲しいと頼み込みました。 WE Schoolクラブは「地域

を変えること、世界的を変えることも、どちらも大切だ」という

理念のもと、他の学校のクラブのチャリティー活動やボランテ

ィア活動にも力を貸しているとの評判があったからです。

 

「WEのいいところは、地域のための活動でも、世界のため

の活動でも、誰かに言われてやっているのではなく自主的

に動いているところです。メンバーそれぞれがやりたいと心

から思うことをやることがこのクラブをよりよいものにしてい

くのです。」とレイは言います。

 

WE Schoolクラブはキャロラインのサポートをすることにしま

した。

部員たちはキャロラインとともに1年生の教室を訪れ、キャ

ロラインがインターンシップで出会った家族について話をし

ました。すぐに1年生の教室では、誰がどれだけ寄付を集め

られるかを競う競争が始まっていました。

 

 

そして活動が終わるころには、ファミリーハウスを実際に訪

問するフィールドトリップの荷物用トラックが必要になるまで

になりました。

 

フィールドトリップに参加したレイはこう言います。「生徒たち

はみんな心を動かされたのではないでしょうか。私たちの活

動ではありがちなののですが、寄付で集めたものは大抵取

りに来てもらって終わりなんです。でも今回は生徒たち自身

が、集めたものが渡されるところを見た。車いすの子どもや

酸素に繋がれた子どもが家族と一緒に取りに来るのを。衝

撃を受けたと思います。」

レイが言うように、キャメル高校の生徒たちはWE School

を通して教室では学べない経験をしました。「生徒たちに

はよく言うんです。高校生活を振り返った時、今日のスペ

イン語の授業で学んだことは覚えていないかもしれないけ

れど、この経験と出会った人々のことはきっと覚えているは

ずだよ、と。」

 

キャロラインにとって、大切な人々をクラブと一緒に支えたこ

とは忘れられない経験となりました。「私はもちろん、私自身

の家族も、胸がいっぱいになりました。家族のみんなは難病

で病院にかかることの辛さをよく分かっています。だから、同

じ経験をしている人たちの生活を私がより良く変えていようと

していることが、家族は本当に嬉しかったと思います。」

 

(原文記事執筆: Peter Chiykowski 翻訳:翻訳チーム 

藤井優美 文責:清田健介) 

 


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