【コラム】フィリピンの性的虐待と法的規制


フリー・ザ・チルドレン・ジャパンのパートナー団体、フィリピンで活動を行うプレダ基金の運営を行っている、シェイ・カレン神父が執筆した性的虐待についてのコラムをご紹介します。


原文(英語)
http://www.preda.org/en/newsitems/lighting-a-candle-in-the-darkness/

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みなさん、こんにちは。今日は良いニュースと悪いニュースを紹介したいと思います。

良いニュースとは、何百人もの子どもたちが救われたことです。救出された子どもたちは、インターネットで子どもの違法な画像を入手したとして逮捕された660人ものイギリス人たちの一部から、性的虐待を受けていました。容疑者たちは数週間前、イギリス全土で行われた組織的な治安維持活動を通じて逮捕されました。さらに多くの容疑者が児童虐待の画像を入手したと確認されており、近く逮捕されるといわれています。

悪いニュースとは、問題となった画像の多くはごく幼いフィリピン人の子どものもので、そのうちのいくつかはイギリス人や被害者児童の母親の同僚(男性)によって制作された可能性があるということです。

そのほかにも先日報道された、フィリピンのスビク在住のイギリス出身の女性の自宅から、5歳から7歳までの児童5人と生後6カ月の幼児が発見されたというニュースにも驚かされました。発見された子どもたちの何人かには、日常的な性的虐待を伺わせる痕跡があり、恐ろしい経験を語る子どももいました。7歳の男の子は、性的ないたずらをされていたことや、監禁場所である家にやってきた男性に裸の写真を撮られたことなどを語りました。6歳の女の子は発見時、空の酒瓶が散らかる汚い部屋で、椅子に縛り付けられていました。

 

現在フィリピン警察に拘留中の容疑者は、アメリカのパスポートを持つスコットランド出身のイギリス人女性、リリアン・メイ・トムソン・ジマー(65)です。虐待された子どもたちの画像はイギリスや他国の幼児性愛者の手に渡った可能性が高くなっています。おそらく、数週間前にイギリス、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドで逮捕された660人の容疑者たちの中にも、すでにこの画像を閲覧した者がいると思われます。

そして容疑者ジマーは、権力者への直接的な暴行と、不法監禁、児童への暴行で起訴されています。

 

プレダ基金が当局に子どもたちを救うよう訴えた1カ月に及ぶキャンペーンの末、子どもたちは救出されました。彼らにはやっと政府の児童保護施設での安全が確保され、つらい経験から回復し徐々にそのことについて語り始めています。

 

フィリピンでは、子どもの違法画像を制作したり、イギリスや他国にいる客のためにインターネットを通じて子どものサイバー・セックス・ショーを配信する容疑者の逮捕件数が増え続けています。彼らは客の堕落した欲望を満たし、巨額の利益を得ています。そして法的処置の手ぬるさや贈収賄、インターネット・サービス・プロバイダーが法に従っていないことが原因で、彼らはそのお金を持って逃げてしまうのです。

 

2009年のできた法律、共和国憲法第9775条は、インターネット・サービス・プロバイダーのサーバーにはフィルターやブロッキング・ソフトウェアがインストールされていなければならないと定めています。しかしこの法律は遵守されておらず法律を軽視する結果となってしまいました。

電気通信事業者と全国データ通信委員会(NTC)はある種結託しており、アキノ大統領による捜査の対象となっています。NTCの監督官たちは、保護の対象となっているかもしれないし逮捕されているかもしれません。売り上げたお金ですら持ち主が変わっているかもしれません。でもそれは誰にもわかりません。もしそうなら、これは法を転換させてしまう陰謀のように感じます。

仮にこの法律が、特別に作られた上・下委員会(議会青年・女性・家族委員会の議長らと下院正義委員会により率いられている)によって実施されるとすれば、少なくともこうした犯罪の85%を防ぐことができ、何千人もの子どもたちを救うことができるでしょう。しかし委員会はこれに失敗しました。フィリピン人の子どもたちを救うことができなかったのです。これはきっと、政治家が数十億ペソを人々から奪ったとして告訴され投獄されるよりも悪質な犯罪でしょう。

共和国憲法第99775条はこう定めています。「インターネット・サービス・プロバイダーの義務は、彼らのサーバーを行き来するコンテンツを監視し、違法コンテンツがあれば警察に通知、いかなる児童ポルノを含むインターネットサイトにアクセスした、あるいはしようとしたユーザーの詳細を当局に提供することである。」

全国データ通信委員会は法律がきちんと遵守されているかを監視しなければならないはずです。法律には、法に従わなかったインターネット・サービス・プロバイダーには罰金を課し、認可を取り消す旨が記載されています。しかしこの法律はことごとく無視され、嘲られ、背かれています。これは世界中のフィリピン人とその子でもたちに対する深刻な不公正であります。

 

これは、いかに裕福な法人が政府委員会や官僚を巧みに操作でき、その結果彼らは性的に虐待されレイプされている子どもたちの違法画像を発信することで巨額の利益を得続けているという事実を思い知らされます。そして彼らは無実であり、サーバーを行き来する画像について責任はないと主張しているのです。しかし法律は、彼らがその伝達を阻止するべきだと記しています。その画像が児童虐待者の間に出回ることによって虐待を扇動すること以上に、邪悪なことなどあるのでしょうか。

この邪悪な商売と、それを止めようとしない政府機関と法人との共謀は、子どもの権利を著しく侵害するものであり、フィリピン人に対する侮辱であります。性的に虐待されている何千という子でもたちの画像を、世界中の小児性愛者に配信させてしまうこのような義務の無視と怠慢は、それ自体が罪なのです。

反堕落主義のアキノ大統領は明らかに、このような事態が起こっているとは知る由もないでしょうが、彼が今動けば子どもたちを助けることができ、国全体を奮い起こすことができます。私たちはフィリピンのマニラにあるマラカニアン宮殿に手紙を書くことで、この状況に手を差し伸べることができます。暗闇にキャンドルを灯すことで、そこに住む人々の心に呼びかけることができるのです。

 

翻訳:石渡早百合さん(翻訳チーム)

 


恋するダンス完成しました

史上最大規模の台風ヲランダが発生し、フィリピンは大きな被害を受けました。
そこで、フィリピン復興に向け応援したい、と感じた数々の団体で力を合わせて「恋するフォーチュンクッキー」を踊る動画を作成しました、もちろん私達フリー・ザ・チルドレン・ジャパンも参加していますので、是非見て、そしてFaceBookなどによるシェアをお願いします!

「恋するフォーチュンクッキ〜フィリピン応援バージョン〜」
http://www.acc21koi.org/

応援メッセージ動画
http://youtu.be/SbHQJZ2dVbk

そして、フィリピンの台風被害者復興支援のためにはまだまだ資金が必要です、皆さんの温かいご協力をお願いします

水支援事業視察の報告

 2013年7月にフィリピン視察を行い、水支援事業の視察を行いました。

ザンバレス州アエタ族コミュニティにおいて実施している飲料水および持続可能な農業のための灌漑用水支援事業では、コミュニティ内のポンプが設置されている3か所を訪問しました。

現地のパートナー団体であるプレダ基金のスタッフと行い、アエタ族のコミュニティで手動式ハンドポンプの設置してある場所を訪ねました。そして、ポンプの利用状況を確認すると、7-10の家族が共同で使用していることがわかりました。


◆写真下は設置したハンドポンプを囲むスタッフ(左がフィリピンの担当スタッフ、左から2番目がFTCJスタッフ河本)と利用する村人たち。

「家の近くにハンドポンプができてとても便利になりました!」と村人も喜んでいました。

ポンプの下部は、コンクリートで基礎が固められており、溢れた水は排出ができるように工夫がされています。


現地スタッフによりポンプの使用方法が指導され、コミュニティの人々は日常的に利用することができていることがわかりました。

今後も、コミュニティの人々自身がポンプを運営、管理出来るよう、プレダ基金と協力し、     

トレーニングを行っていきます。また、9月にスタッフが現地を訪問するのでご報告します。


助成協力:TOTO株式会社 TOTO水環境基金



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