私が、若者がいまの世界のリーダーであると信じる理由

今回の「世界のWEニュース」では、アメリカのシカゴで活動

していたWE(フリー・ザ・チルドレン)のOG、デスティニー・ワ

トソンさんの寄稿文をご紹介します。(清田)

 

https://www.we.org/stories/believe-youth-leaders-today/

 

 

 

これまでの私の人生を振り返って忘れられない時と言えば、

学用品のことが心に浮かびます。

シカゴのあるコミュニティのイベントを想像してみてください。

家族や子供たちがあちこちで、列をなしている―みんな何か

を待っているのです。そこには学生が運営するボランティアク

ラブがあり、学用品が無償で配られています。私は高校時代

の友達とその場にいて…このイベントを主催しています。ちょ

っと想像してみてください。小さな男の子が母親のところに走

って行って大声を上げています『ママ見てよ!ハサミ貰っちゃった!』

 

この小さな男の子がハサミを受け取ろうとした時に見せた

大喜びの姿を目にした時の、あの込み上げてきた感情は

口では言い表せません。このコミュニティのイベントがなか

ったならば、この子の家族―そしてそこに集まったすべての

家族―が必要な学用品の支払いに四苦八苦していただろう

と思います。まさにその瞬間でした−私は正しいことをやって

いると知ったのは。

 

私と同じ年代のみんなにこのような思い出を持ってほしい

と思います。あの日の私のように、自分にも何か影響を与

える能力があると、みんなに感じてもらえたらと思います。

 

若者は、熱中するものがあれば何でもできるという気にならなくては

世界を変えられるくらいの気にならなくてはなりません。でも、それと

は真逆の考えをする方が気楽だと思う時もあります;私たちが自分た

ちを過小評価することは簡単かもしれません。より若い世代には消極

志向が多すぎます。時には、それに巻き込まれないようにするのが難

しい。

私自身、高校で自分の役割を見つけるのに悪戦苦闘して

いました。

社会は、私たち10代の若者のあるべき姿を、私たちに押し

付けている面があります。社会は、いくつかの期待を設定

して、私たちが、その期待に沿った行動をすることを求める

ことがあります。周りの同級生の様子を気にして、劣等感に

さいなまれて、本当の自分を偽りながら振舞ってしまうことも

あるでしょう。

 

 

もし私がチアリーディングを止めずに、私が本当に自分の

やりたいことをするために、新しいクラブを立ち上げていな

かったら、私も自分を偽りながら高校生活を送ったかもしれ

ません。私自身で、自分の居場所を見出すことが必要でし

た。その居場所を見つけるために、自分自身でクラブを立

ち上げるという、面倒な決断をしてまでも、居場所を見出す

ことが必要でした。

高校でWEに打ち込むようになった後、チェンジメーカーにな

る方法についてより真剣に考え始めました。私自身を含め

多くの人が、この世界のどこが間違っているのかを話し合

える場を作りたいと思ったんです。物事を良くするために、

どんなアクションを起こせるか語り合える場を。

 

問題は、学校には生徒のこのような活動を支援してくれる

クラブが存在しないということでした。Homewood Flossmoo

r High Schoolには、生徒が集まって来て、ここシカゴや、も

っと遠くの場所を良くしていくために、何ができるのかにつ

いて話し合える場が必要でした。

 

このようにして、私の放課後のクラブ、You Matter 2がスタ

ートしたのです。

 

私は、熱意のある10代の若者が私に賛同してボランティア

活動に取り組んでくれることを願って、WE Schools部を立ち

上げました。私の高校の学生がこの活動に熱中して欲しい

と思いました。頭で何かしたいと考えていても、それを行動

に移さなければ、何の意味も無いからです。

 

 

クラブとしての第一の目標は、色々な問題にもっと気づくよ

うになるということでした。でなければ知りもせず、また議論

もしないような問題についてです。大切なのは、これらの問

題に対してアクションを起こせば、若者だからこそ与えるこ

とのできる影響があるということを、クラブのメンバーに知っ

てもらうことでした。このことを知るだけでも、メンバーの世界

観は大きく変わるでしょう。これこそまさに私がYou Matter 2

で実現したかったことなのです。

 

私見では、若者自身がアクションを起こす方が、私たちの

世代により大きな影響を与えることができるのではないか

と思っています。おとなが主導するアクションでは、若者は

傍観者なりがちですが、若者自身がアクションを起こせば、

他の若者たちに、自分たちも同じことができるということを示

すかことができるからです。このような理由から、You Matter

2は 若者だけで運営されている団体となっています。

 

私は1年前に卒業して、現在デイトンの大学の1年生になっ

ていますが、このクラブはまだ、Homewood Flossmoor High

Schoolで活動しています。私も、いまは大学生の立場で運営

に関わっています。

 

少なくとも月に1度は出身地(イリノイ州)に戻り、グループ

と私は、2015年以来クラブが行っている、ドナルド・マクドナ

ルド・ハウスにボランティアに行きます。私たちは通常3時間

ほど滞在して、ハウスを訪れる家族に食事を用意しています。

 

(※訳注:ドナルド・マクドナルド・ハウス:マクドナルド社管

轄の財団が、世界各地で運営する、病気を抱える子どもと

、その家族のための宿泊施設)

 


 

 

私がYou Matter 2を通して母校に大きな影響

を残すことができたとは、感慨無量です。私と

同年代の人にインパクトを与えることができた

と思えば、胸が躍ります。クラブでの活動につ

いて大学で小論文を書いた人もいます。私は

遺産(レガシー)を残したような気がしています、

 生涯の大仕事を成し遂げたような。ただ、まだ

それはスタートを切ったばかりなのです。

 

私の将来においても、WEから、そしてWE クラブのYou

Matter 2での経験から学んだことは、必ず私キャリアの

選択に強い影響を与えてくれると信じています。他の人

たちと協力して何かをやり遂げることがいまの私のライ

フスタイルなのです。リーダーシップやボランティア活動

においても、この考え、ライフスタイルは、私の道しるべ

です。他の道を選ぶなど、想像もつきません!

 

このライフスタイルがいつか、私がイリノイ州の上院議員に

なるためのレールを敷いてくれることを願っています。上院

議員として、私が育ったこの州を変える機会を私に与えてく

れることを望んでいます。

 

※デスティニーは2016年にWE Schoolsのパートナー校、

Homewood Floss High Schoolを卒業しました。在学中、デ

スティニーはWE Day シカゴ で心躍るような体験をして、そ

の後You Matter 2と名付けたWE Schools部を開設しました。

デスティニーは、 デミ・ロヴァートのコンサートでWEを知りまし

た。このコンサートは、いかにWEが若者を元気づけているか

についてWEのスピーカーであるスペンサー・ ウェストとのゲ

ストディスカッションを大々的に取り上げました。デスティニー

は現在、デイトン大学の1年生です。今から5年かけて、彼女

は人権学で学士号、「クリエイティビティー論」で準学士号、

「NPOとコミュニティーリーダーシップ論」の準学士号を取得

して卒業し、さらに、大学院で行政学の修士号の取得を目

指しています。
 

(翻訳:翻訳チーム 松田富久子 文責:清田健介)

 


一冊のレシピ本で、Be the change!!

最近、ちょっとしたブームになっているレシピ本やレシピ動

画。今回ご紹介するのは、 レシピ本で変化を起こそうとし

ている大学生のストーリーです。(清田)

 

https://www.we.org/stories/toronto-teen-authors-cookbook-to-raise-funds-for-volunteer-trip-to-ecuador/

 

 

 

ソフィー・スティーブンスが高校生の時でした。2015年の壊

滅的なネパール地震の時、彼女は校長室に直行し、救援活動支

援のための資金集めの計画を立てました。彼女はクラスメイト

と募金活動をして、2週間後には16000ドルを集めました。

 

ソフィーは、「女性をエンパワーメントする料理レシピ」を書く

ことを決め、オンタリオ州のキャスリーン・ワイン知事に、「レ

シピ本作りにご協力頂けませんか?」と連絡しました。知事から

は、ワィン家のジンジャークッキーのレシピとともに激励の言葉

が送られてきました。

 

ソフィーは、チェンジメーカーとして、結果を残そうと努力して

きました。人を助けること、性差別の無い社会を作ること、女性

をエンパワーメントすることに情熱を持っています。彼女のチェ

ンジメーカーとしての原動力は、いったいどこから来るのでしょ

うか。それは彼女のこれまでの歩みにありました。
 

彼女が小学生の時、初めてWE(旧フリー・ザ・チルドレン・カ

ナダ)の活動を知りました。そして、WEスクールのプログラム

を通じて、地域や世界のためにアクションを起こしてきました。
 

高校生の時には、高校のWEクラブの部長になりました。

ケニアへのスタディーツアーにも参加し、十代の多感な時

期に視野を広げていきました。

 

 現在、ソフィーは医療を学ぶ大学1年生ですが、ボランテ

ィア活動に対する熱心さは、ソフィー、初めてWEの活動

に参加した時から変わっていません。

 

ソフィーは、18歳でありながら、すでにやり手の社会起業家

となっています。先ほども触れたレシピ本が、そのことを証

明してくれています

 

[素晴らしいレシピの陰に素晴らしい女性あり!:女性をエ

ンパワーメントするための料理ブック」には、政界やジャー

ナリズム、経済界など、あらゆる分野で働く女性たちの勇気

づけられるストーリーやシピが載っています。この本の売上

金で、WEのスタディーツアーに再び参加したいという夢を

実現したいとソフィーは考えています。

 

 今年の夏実施される予定の、エクアドルの女性たちの現

状を知ることができるWEのスタディーツアーの参加費を、

この本の販売を通じて集めることが、大きな目標となってい

るのです。現地でアクションを起こし、世界を変えるために

一歩踏み出したいと、ソフィーは考えているのです。

 


 

ソフィーの話から、「エクアドルへのスタディーツアーを通じ

て、チェンジメーカーとして成長したい」という想いが強く伝

わってきました。 「生きている限り、できるだけ多くの人から

学んでいきたいのです。」と彼女は強調します。 「次に私が踏

むべき新たなステップは、エクアドル女性について学ぶことだ

と感じているんです。」

 

より良い人生を求めて、小さな地元の村を去ってきたマリア

という女性の物語が、ソフィーのエクアドルへの興味を駆り

立てました。「彼女が高等教育を受けるために、どうやって

村を出てきたのかを聞きました。」ソフィーは振り返ります。
 「マリアは成功して村に戻りました。そして、ウィメンズ エ

ンパワーメントセンターを設立し、彼女の知識や考えを広めて

きました。」

 

ソフィーのチェンジメーカーとしての歩みの背後には、WEの

存在がありました。ソフィーによると、エクアドルのボランテ

ィアや、地域や世界のためにアクションを起こししたいという

気持ちの芽生えは、子どもの頃、初めてWE Dayに参加した日

から始まったそうです。

 

その日、彼女はトロントでスペンサー・ウエストの演説を聴

いていました。「彼は言いました。"たとえどんな障害が立ち

はだかっていても、私たち一人一人には世界を変える力がある。"」

彼女は言います。「足が無いという困難を抱えながら、素晴らしいこ

とを成し遂げた人がいる。"自分に限界を作ってはいけないんだ。"と

思いました。」

 

 彼女のこの想いは、ケニアへのスタディーツアーを経て、よ

り一層強くなりました。

 

 そして、このスタディーツアーをきっかけに、国際開発に関

心を持つようになりました。そのことが、いまのエクアドル

への関心にもつながっています。

 

3週間のスタディーツアー中、彼女は溝を堀り、Oleleshwa

という女学校の壁を建設しました。 その中で、自分に与えら

れている機会に、感謝する心も育んでいきました。

 

「ケニアでのスタディーツアーで、人生に対する考え方が

変わっただけでなく、毎日の人暮らし方も変わりました。」

とソフィーは言います。

 

 また、ケニアのWEのスタッフの仕事を見たことで、「大切

なのは、施しではなく支援だ。」と考えるようになりました。

そして、それは彼女の信念のひとつになりました。「私には、

この考え方は、まさしくWEの理念そのものであるように感じ

ます。」「スタディーツアーやボランティアに参加する時、こ

のような考え方を持って取り組んでいくことがどんなに重要か

を知りました。」

 

ソフィーはその信念を抱いてエクアドルを目指すことにしま

した。そして、このレシピ本が生まれました。

 

「女性のエンパワーメントについて、有意義な対話ができる

プラットフォームが欲しかったのです。そして、多くの人た

ち、特に、若い女性たちに、世界でどれほど多くの女性たち

が、それぞれの分野で平等のために闘っているのかを知って

欲しかったのです。」
 

 

そのプラットフォームの中心に「食」を据えたのは、ソフィー

にとって自然なことでした。

 

 「食は私の家庭では大切にされてきたモノでした。」ソフィ

ーはこう回想します。「私は母がいつも料理している家庭で

育ちました。そして家の本棚にはたくさんの料理の本があり

ました。私は幼いうちから、食は人をつなげる力があるとい

うことを学んでいました。」

 

 レシピ本「 「素晴らしいレシピの陰に素晴らしい女性あ

り!:女性をエンパワーメントするための料理ブック」に

は、しっかりと人生を歩んでいる女性たちひとりひとりの、

素晴らしいストーリーが満載です。ME to WEのCEOロクサ

ーン・ジョイヤル、Strategy and Operations Peace Colle

ctive幹部リサ・ディープ、そしてカナダ原子力安全委員会幹

部クレア・カトリッセも寄稿しています。

 

ソフィーはいつかこの女性たちのようになりたいと思ってい

ます。

 

彼女の目標?それは、ケニアに医療の専門家として再び行

き、現地の女性たちを、「支援する」ことです。ソフィー

は、「全ての少女たちが、『夢を見る』だけではなく、

『夢を追う』チャンスが与えられるべきだ」といことを、

固く信じています。

 

※ソフィーの資金集めは無事に成功し、今年の五月にソフ

ィーはエクアドルのスタディーツアーに参加しました。ソ

フィーの公式Facebookページには、応援してくれた人たち

への感謝のメッセージが綴られています。

 

https://www.facebook.com/EcuadorBound/photos/a.1828555180692588.1073741828.1762058274008946/1888208594727246/?type=3&theater

 

尚、このFacebookページのトップ画面はこちらです。

 

https://www.facebook.com/EcuadorBound/

 

レシピ本の注文はこちらのFacebookページで受け付けて

いる(WEの原文より)とのことですが、九月現在も販売を

行っているかどうか、日本への発送が可能かどうかなどの

事実確認はこちらでは行っておりませんので、ご了承下さ

い。(清田)


 (原文記事執筆 :ブライアン・マックレガー 翻訳:翻訳チーム

 文責:清田健介)

 

 


小さな町の子どもたちが起こした、とてつもなく大きなアクションとチェンジ!

世界各地で、病気を抱える子どもたちとその家族を支えて

いる「ドナルド・マクドナルド・ハウス」。今回は、人口500人

のカナダの街に住む子どもたちが、このハウスを支援する

ために行ったアクションをご紹介します。(清田)

 

https://www.we.org/stories/small-town-school-in-saskatchewan-raises-big-money-for-ronald-mcdonald-house/

 

 

カナダ中西部に位置するサスカチュワン州最大の都市、サ

スカトゥーンで実施されたWE Day。州南西部のイーステンド

から来ていた生徒たちが、WE Dayで体験したことを振り返る

には、4時間に及ぶ帰路のドライブは充分な時間でした。

 

クリス・ハドフィールドがオンタリオのトウモロコシ農場で、ご

く普通の少年として生まれ育ち、夢であった宇宙飛行士なっ

たことを紹介するスピーチは、生徒たちを大いに励ましました。

リック・ハンセンが車いすで4万キロを旅したといいストーリーは、

人は強い決意を持つことによってどんなことでも成し遂げられるこ

とを、生徒たちに伝えました。マラウイで、初の女性大統領となっ

たジョイス・バンダ博士の話は、不可能なことは何もないと教えて

くれました。
 

(※訳注:クリス・ハドフィールド:世界的に有名なカナダ人

宇宙飛行士。音楽活動に非常なことでも有名で、宇宙ステ

ーションでミュージックビデオを撮影したこともある。)

 

(※訳注:リック・ハンセン:パラリンピックで六つのメダルを

獲得したパラリンピアン。車いすで世界一周の旅を成し遂

げたことでも有名。現在は障害者運動などにも携わってい

る。)
 

しかし、イーステンド学校(小中高一貫)の、「WE員会」に所

属する生徒たちの中で一番強く印象に残ったのは、WE D

ayの前日に訪れたドナルド・マクドナルド・ハウスで出会っ

た家族でした。

 

(※訳注:ドナルド・マクドナルド・ハウス:マクドナルド社管

轄の財団が、世界各地で運営する、病気を抱える子どもと、

その家族のための宿泊施設)

 

「雰囲気にとても感動しました。とても愛情にあふれていて、

思いやりがあって。みんなが心を動かされていました。何か

貢献したいと思ったのです。」高校3年生で、WE委員会生徒

委員長でもあるジャニス・ミシェルは語ります。

 

昨年3月に、その種はまかれました。しかし、WE委員会の

熱心な顧問担当の教師であるディー・ディーン、はWE Da

yで得た感動が、生徒たちの中でいつまで続くか分かりませんでした。ド

ナルド・マクドナルド・ハウスで出会った家族に対する関心も果たして持

ち続けられるのでしょうか。それに実際のところ、人口500人の町にある、

生徒数100人の学校で何ができるというのでしょう?

 

ディーは振り返ります。「WE Dayからの帰り道、生徒たちが

話していたことは、とりあえずアクションを起こしてみようとい

うこと。ハウスにまた訪問して、家族のために食事を作ろうと

いうことでした。『今は3月、なんせまだ十代の子どもたちだし。

9月にどうなっているか見てみよう』と、まず私は思いました。」

 

いま振り返ってみて、生徒たちを過少評価していたことが

ディーには信じられません。9月になり、新学期が始まりま

した。すぐに生徒はディーの部屋を訪ねてきました。計画

する準備ができていたのです。「生徒たちの想いはまだ消

えていませんでした」ディーは言います。「その想いこそ、W

Eでの活動が、この子たちにもたらした影響や情熱が、カタ

チとなって現れたモノだったのでしょう。」
 

 
 

4年前、ディーはイーステンド学校で、WE(旧フリー・ザ・チル

ドレン・カナダ)の活動を始めました。それからWEは学校や地

域にとって無くてはならない存在となっています。生徒たちを、

アクションを起こしていこうとエンパワーメントしてきました。WE

の哲学を学び、受け入れていき、今年には全生徒の4分の1が

WE 委員会のメンバーになっています。開発途上国の教育支援

のための募金活動のほか、高齢者施設の訪問、貧困に苦しむ

人たちへの衣類や食料を寄付する活動なども行っています。


ドナルド・マクドナルド・ハウスに関する活動に関してはどう

かというと、地域の役に立ちたいという思いが、この活動へ

のモチベーションとなっていました。ドナルド・マクドナルド・

ハウス自体が、厳しい状況と向き合っている人たちを、支援

するための施設なのです。サスカトゥーンの病院で治療を受

ける子どもを持つ家族は誰でも一晩たった10ドルでこのハウ

スに宿泊できます。ハウスでは食事も出ますし、スタッフや他

の家族からのサポートを受けることもできます。

 

ハウスのために資金集めをしようと初めに考えついたとき、

生徒たちの多くが「無理だろう」と思いました。しかし、ディー

は信じていました。この小さな町の小さな小中高一貫教育の

学校でも、ドナルド・マクドナルド・ハウスの一部屋を支援する

スポンサーとなるために、3万ドルを集めることができると。

 

この活動が特に自分の経験に深く関係している生徒もいま

す。

 

「未熟児として生まれたんです。だから、お母さんは数週間

病院に入院していました。お父さんはまさにこの『ドナルド・

マクドナルド・ハウス』に泊まっていました。」ジャニスは言いま

す。「私だけがハウスとつながりがあるわけではありません。

私の話は単なる一例です。」

 

2015年に四輪バギーの事故で隣町フロンティアの少年が

亡くなり、3歳の弟が病院へ運ばれました。事故のあと、子

どもの両親は数ヶ月間、ドナルド・マクドナルド・ハウスに滞

在しました。「この事故に、私たちは深い悲しみを覚えました。

ご遺族の悲しみを目の当たりにして、幼い命が失われるという

ことがどういうことかを、より理解することができました……みな、

その悲しみを生きているのです」と、ディーは教えてくれました。

 

3万ドルの資金集めを達成するために、生徒たちはチャリテ

ィーディナーを開催することにしました。地元のレストランが

自慢の一品を提供してくれ、音楽の演奏、マジックショー、入

札式競売とその場でのオークションなど、この300人規模のイ

ベントのチケットは、すぐに売り切れとなりました。このイベント

には町中のほとんどの人が周辺地域から訪ねてきたたくさん

の友だちと一緒に集まりました。「みんながやって来るのを見る

のは信じられないことでした。資金集めをやっていたのは私たち

自身ではありますが、支援して下さった地域と町の人たちがいな

ければ、資金集めはできなかったことです。」高校2年生で、WE委

員会のメンバーであるウィル・バンフォードは言います。

 

イベントで行ったオークションだけでも、2万1千ドル以上を

集めました。生徒たちの途方もない期待をさらに上回って、

しかも今年一年の目標金額にほぼ届きそうな額でした。そ

れでも一部屋のスポンサーになるために必要な金額には

あと9千ドル不足していました。

 

しかし、イベントの翌週になって、チケット販売の売上高や

その他の寄付を加えたところ、なんと目標額の2倍以上に

なる6万5千ドルもの金額を集めていたことが分かったので

す。この成功は地域全体のおかげだということは明らかで

した。なぜなら、ドナルド・マクドナルド・ハウスの二部屋分

をスポンサーするのに十分な資金を集められたという報告

をFacebookに投稿したところ、2万5千回シェアされたのです。

「すごい勢いで拡散しました、けた違いでした」とジャニスは言

います。

 

 

「どうして集められたお金が地元の団体を支援するのに使

われずに、マクドナルドの財団を支援するために使われる

のか?」という疑問の声が地域の人たちから出たこともあ

りました。しかしジャニスや委員会のメンバーたちは、この

活動は、イーステンドだけでなく州全土の人たちにとって有

益な活動であるという自信を持っていました。

 

「お父さんが経験したことを話してくれました。」サスカトゥー

ンのドナルド・マクドナルド・ハウスのロビーに座って、ジャニ

スは思い出話をしてくれました。ジャニスの父親はこのハウ

スで州の最北部から来ていたある男性と出会いました。そ

の男性の息子は入院していました。ジャニスの父親は、ハ

ウスに来るまでサスカトゥーンに来たことはありませんでし

たが、共に我が子の回復を願っていた二人の父親の間に

は、試練のときにこのハウスで得た安らぎを通じて、絆が

生まれました。「州の北部から南西部まで、私たちが集め

た資金でサスカチュワンのみんなに恩恵がもたらされます。」

 

ドナルド・マクドナルド・ハウスの中を通ったら、必ずいろいろ

な表札が目に入るでしょう。

 

正面ロビー、コンピューター室、そしてボランティアルームな

ど、各部屋に、スポンサー企業の名前が、表札・部屋の名前

として飾られています。

 

いま、イーステンド学校の名前が2つの部屋の名前とな

って壁にかけられています。サスカチュワンの家族にと

って、一番必要なときに使える避難場所です。

 

ディーにとっては、全てのWE委員会での活動が大事な思

い出です。

 

「生徒たちが目覚ましく成長していくのを目の当たりにしま

した。何十年も教育に携わってきましたが、今まで見た中

で一番素晴らしい生徒たちの行動です。」ディーは、ドナル

ド・マクドナルド・ハウスでWE委員会のメンバーたちに囲ま

れて座り、夢中で話してくれました。「プレッシャーもなかっ

たけれど、期待もしていませんでした。でも、子どもたちは、

自分たちができると信じていましたし、実際に何度も何度も

それを証明しました。本当に、子どもたちが自ら、素晴らしい

ムーブメントを起こしたのです。」

 

WE委員会の中核をなす7人のメンバーのうち、ほとんどが

まもなく卒業を迎えます。最年少のメンバーで中学2年生の

ロックラン・ハンフリーは、先輩たちが卒業したからといって、

活動を縮小する理由は見当たらないと言います。

 

「WEによって、自分を過小評価してはいけないと学びました。

人口500人の町出身です。そんな僕たちが成し遂げたことをみ

てほしいです」と、ロックランは言います。

 

参考リンク

クリス・ハドフィールドにいて

http://spaceinfo.jaxa.jp/ja/kaihatu_astronauts_hadfield.html

 

リック・ハンセンについて

http://www.choubunsha.com/book/9784811389769.php

 

ドナルド・マクドナルド・ハウスについて
http://www.dmhcj.or.jp/

 

イーステンド学校の公式サイト(英語)

https://www.chinooksd.ca/school/eastend/Pages/default.aspx

 

おまけ

デヴィッド・ボウイの、「Space Oddity」を、クリス・ハドフィ

ールドがカバーして歌ったミュージックビデオ(宇宙ステー

ションで撮影された、本格派ミュージックビデオ!ぜひ一

度騙されたつもりでご覧ください!!(清田より)

 

https://www.youtube.com/watch?v=KaOC9danxNo


(原文記事執筆: ジェシー・ミンツ  翻訳:翻訳チーム 

 北澤麻紀 文責:清田健介)

 

 

 


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